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【配管】「てるてる」とは?構造と使い方を解説

配管
おたち
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「てるてる」っていう配管構造があるって聞いたんだけどどんなのだろう?

「てるてる」はtell-taleと呼ばれる配管構造のことで「ダブルブロック・アンド・ブリード」ともいい、異なる流体同士の配管を接続する際に採用されることがある構造です。

今回はこの「てるてる」構造に関して仕組みや使い方などを解説していきたいと思います。

「てるてる」(ダブルブロック・アンド・ブリード)とは?

「てるてる」(ダブルブロック・アンド・ブリード)はプロセス流体をほかの設備と確実に遮断するために使用される構造のことです。

この構造はバルブは基本的に漏れが発生するものという考えをもとにした構造となります。

一般的にバルブは流体を遮断するために使用しますが、内漏れすると考えておくのが一般的です。そのため、異なる流体の配管を接続する際は単にバルブを設置しておくだけでは混ざってしまい品質の低下につながってしまいます。

そこで使用されるのが「てるてる」というわけです。

「てるてる」は2つのブロック弁(図中①と②)と1つのブリード弁(③)から構成されており、通常時はブロック弁は「閉」、ブリード弁は「開」となります。
(※使用する状況によっては逆になります。)

普段は流体1と流体2はそれぞれのバルブで閉止されており、バルブから漏れた際にもブリード弁が「開」のため、そちらに放出され流体同士が混合しません。

流体2を流体1のプロセスに導入したい場合はバルブ①を「開」にして流体1を放出したのちにブリード弁を「閉」とし、①、②を「開」として流体2を流します。

これにより安全に異なる流体を接続することができます。

 

どういったところで使用されているの?

「てるてる」は以下のような場面で採用されることがあります。

  • ある運転操作では必要だが、他の運転操作の間に送入されると危険になりうる
    ような、プロセスに送入する物質を遮断する場合。
  • 定期的にプロセス流体を不活性ガス等で置換する必要のあるライン。
  • 自動停止システムの場合に、例えばバーナーへの燃料ガスシステムのような場
    合、流体の流れを止めるため。
おたち
おたち

定期的に使用するためわざわざラインをつなげるのが大変なところや緊急時の安全停止するためなどに採用されるんだね!

 

使用するうえでの注意点

「てるてる」を使用するうえで注意点もいくつかあります。

  • バルブ操作が煩雑になるため誤操作の原因になる。
  • 結局流体同士が混合する可能性を確実に排除はできない。
  • 流体の圧力差を考えておかないと逆流の原因になる。

結局異なる流体同士の配管を接続しているため、混合のリスクを確実に回避できるわけではありません。特にバルブ操作は「開」と「閉」がどちらもあり操作する順番も大事になってくるので運転員のミス等で混合してしまう可能性は存在します。

また、流体の圧力によっては逆流の原因になってしまう可能性があることにも注意が必要です。

おたち
おたち

絶対に混合させたくない場合は別ラインにしておいて必要時のみ接続するといった形のほうが確実だよ!

 

まとめ

今回は「てるてる」構造についてまとめてみました。

「てるてる」は異なる流体を安全に接続するための配管構造となります。

異なる流体配管を接続するというのはそれだけリスクがありますが、場合によっては必要となってきます。

皆さんの配管設計の一助になれれば幸いです。

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