
スプリット制御っていう制御方法があるらしいんだけど、どのような制御方法だろう?
化学工場では、流体を制御するために様々な制御方式が使用されています。
一般的によく使用されている制御としてPID制御や比率制御などがありますが、制御方法の一つとしてスプリットレンジ制御という方法があります。
今回はこのスプリットレンジ制御について解説したいと思います。
スプリットレンジ制御とは
スプリットレンジ制御を一言で表すと1つの入力信号で2つのバルブを制御する制御方法といえます。
入力信号に対しての出力パターンの違いによって「平行特性」と「V特性」の2つに大別されます。
今回はこの2つの特性について解説したいと思います。
平行特性
平行特性は以下のようにバルブを制御する方法です。
平行特性は主に流量制御範囲が小流量から大流量まで幅広いレンジに対して制御が必要な場合に使用されます。
流量が小さいときはバイパス側の小口径のバルブBで制御を実施し、流量が大きくなってきたら大口径のメインラインのバルブAでの制御に移行していくといった制御方法です。

大口径のバルブだと開度が小さい範囲だと流量が安定しない場合があるからこういった制御が必要になってくるんだね!
V特性
V特性は平行特性とは反対に入力信号に対して2つのバルブの出力信号がVの字のようになる制御方法です。
V特性のスプリット制御が使用される例として温水と冷水を用いて温度を一定に保つ場合があげられます。
上記の例だと温度が低くなるにつれてバルブAが開き、設定温度ではどちらのバルブも閉、温度が高くなるにつ入れてバルブBが開くといった制御になります。
まとめ
スプリットレンジ制御は以下のような制御です。
〇 スプリットレンジ制御は1つの入力信号で2つのバルブをコントロールできる制御方法
〇 スプリットレンジ制御には出力パターンの違いによって「平行特性」と「V特性」がある
みなさんもスプリットレンジ制御を理解して活用してみてください。
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