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【機器】三相誘導電動機(モーター)の電流値の計算方法について解説

工場

三相誘導電動機とは?

三相誘導電動機は交流のモーターの中でも産業用に一般的に使用されているモーターの一つです。

ポンプのモーターや回転機のモーターなど工場内で使用されているあらゆる機器を動かすのに使用されており、以下のような特徴を持っています。

  • 構造が簡単で堅牢なため、故障が少ない
  • 運転が容易である
  • 保守および修理が簡単である
  • 比較的安価である

今回はこのように工場内で多数使用されているモーターの出力から電流値を求める方法について解説したいと思います。

おたち
おたち

電流値を求めることができるようになれば、適切なブレーカーを選定出来たり、工場の電源容量に余裕があるかどうかを確認することができるようになるよ!

 

三相誘導電動機の電流値を求める方法

モーターを選定する際や選定したモーターからブレーカーなどの電気機器を選定する際に重要になってくるのが電流値です。

基本的にモーターのカタログや仕様書には出力しか記載されていないことが多く、電流値を計算できることは大切です。

三相誘導モーターにおいてモーター出力P[W]は電圧V[V]と電流I[A]を用いて以下のように算出することができます。

$$
P[W]=\sqrt{3}\times V[V]\times I[A]\times cosθ
$$

ここでcosθは力率といい、どれだけ電力を有効に使えているかを表す指標になります。

一般的に三相誘導モーターの力率は0.7~0.9程度で負荷によって変動します。

これを用いて電流値I[A]は以下のように算出することができます。

$$
I[A]=\frac{P[W]}{\sqrt{3}\times V[V]\times cosθ}
$$

おたち
おたち

状況にもよるけど力率がわからない場合は0.85くらいで計算するくらいでいいと思うよ!

 

三相誘導電動機の概算電流値の求め方

しかし、とっさに電流値を求めたい場合も多いと思います。

そんな時に概算で電流値を算出することができます。

電源電圧によって異なりますが一般的に使用されるAC200VおよびAC400Vの場合は以下のように考えることができます。

〇200V電源の場合
電流値I[A]はモーター出力P[kW]の約4倍
〇400V電源の場合
電流値I[A]はモーター出力 P[kW]の約2倍

先ほどの計算と違って出力の単位がkWとなっていることに注意してください。

例えば定格出力が1.5[kW]のモーターで電源電圧がAC200Vの場合は6[A]と概算で求めることができます。

おたち
おたち

正確ではないけど概算ですぐに定格電流を算出することができるからぜひとも覚えておいてね!

 

まとめ

電気機器の選定などでモーターの定格電流を知りたい場合は基本設計をしているとたびたびあると思います。

今回上記で説明しましたAC200Vの場合は出力の4倍、AC400Vの場合は出力の2倍というのをぜひとも覚えておき必要な際に求めれるようにしておきましょう。

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