
計装機器で2線式ってのと4線式ってのを聞くけど何が違うのだろう??
今や工場などで当たり前に使用されている計装機器ですが、皆さんなんとなく使用していて細かいとこまで理解していないという方も多いと思います。
今回は2線式と4線式の計装機器のメリットデメリットを踏まえてそれぞれの特徴について説明していきます。
2線式、4線式の違いについて
まずこれらの違いを説明する前に計装機器の信号について知っておきましょう。
計装機器は温度や圧力などの情報を信号として遠くに伝送するものなのですが、そのために4~20mAや1~5Vなどのアナログ信号にして伝送しています。
簡単に言うと0~100℃まで測定できる温度計であれば0℃のとき4mAの電流を流す。100℃のときは20mAの電流を流すといった具合に電流や電圧の強さで測定値を伝送しているわけです。
当然計装機器を動かす電源も必要なわけですから一般に計装機器はこのようになっています。
図にするとこんな感じですね。電源の線2本と出力の線2本合わせて4本であることから、通常はこれを4線式と呼びます。
おそらく、一般の人が想像するごく普通のものがコレではないかと思います。
これをできるだけ線の数を減らしたものが2線式となります。
DC24Vという電源の線に4-20mAのアナログ信号を乗せて戻すもの、というのが2線式の基本的な考え方になります。
2線式のメリット・デメリット
2線式のメリット
- 配線のコストを下げられる。
2線式は単純に言うと配線が半分でいいので配線のコストを抑えることができます。
2線式のデメリット
- 直流電源を使う必要があり負荷(伝送器)側で使用できる電力の上限がある。
- 伝送に4~20mAを使用する必要があり1~5V等の伝送信号を使用できない。
当然ですが、電源は直流電源でなくては行けずAC100V等の交流電源を使用することができません。
そのため、4線式と比べてできることは限られてしまいます。

DCSへの信号などでは2線式はよく見かけるイメージだね!
4線式のメリット・デメリット
4線式のメリット
- ・交流電源(AC100V等)を利用できるため消費電力の高い機器で使用できる。
4線式のデメリット
- 2線式に比べ配線コストがかかる。

4線式は出力信号を複数取れたり、接点出力(デジタル信号)等があるなど機能に優れている場合が多いよ!
まとめ
2線式と4線式の違いとしては電源と伝送の配線が一緒になっているかどうかが大きな違いになってきます。
自分が計測したいものに合わせて選定してみてください。
以上、少しでも皆様の足しになれば幸いです!
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